☆ HOUSE ハウス

監督:大林宣彦
出演:池上季実子
   大場久美子
   南田洋子
   神保美喜

 いろいろな意味でエポックメイキングな作品。なんというか、歴史的資料として襟を正して「拝謁」しなければならないような気分で視聴。

 今見ると突っ込みどころ満載で、ホラーというより100%コメディにしか見えないのだが、当時の最先端の技術を結集したであろうことが随所からうかがわれる。その代わり、ストーリーラインを無視した細切れカットの連続で、いろいろな撮影・編集技術のサンプルビデオかよ?!と言いたくなる場面も多々。子どもが普通に見る映画で必然性もないのに裸を出すのは、今では考えられないなぁ。しかも未成年の・・・。

 役者陣は後から見ると相当に豪華。ゴダイゴも大場久美子も、当時はほぼ無名だったらしいが、その後どちらも大スターになっている。池上、大場以外の少女たちのレベルも高い。三浦友和も短時間ながら重要な役で出てくるが、同時上映が「泥だらけの純情」というのがまた感慨深い。

 小林亜星とゴダイゴが(出演者としても音楽でも)共演ということで、音楽が少々自己主張し過ぎでうるさい感はあるけれど・・・。

 今だったら(事前打ち合わせリハーサルは別として)現場撮影は1週間でサクっと終わりそうな内容だが、当時は撮影に二ヶ月もかかったそうで、その辺りからも気合いの入り具合がうかがわれる。

 ところで、なぜに主人公の父親役が笹沢左保??? 「素敵なパパ」の役のハズなのに顔も体格も不細工すぎるんですけど。そもそも役者ですらないでしょうに。

鑑賞日:2021年3月14日
製作:1977年・日本


− ビデオ感の目次に戻る
− 映画関連コーナー目次に戻る
− トップに戻る