☆ ヘルタースケルター

監督:蜷川実花
出演:沢尻エリカ
   寺島しのぶ
   桃井かおり
   大森南朋

 映像の美しさ、特に色彩の鮮やかさが実に見事でうっとりする。ファッションというものに全く縁のない私は、ひたすら「すんげ〜〜〜」と口をあんぐり開けて感心するのみ。

 さらに、すべての出演者が、メインや有名どころはもちろん端役に至るまで見事なまでに適役ばかりで素晴らしい。田舎丸出しの女子高生なんか、どっから見つけてきたの?!と感動すら覚える。最後の「変身後」のブス具合も実に微妙で見事。ただ大森南朋が、あのむさい顔で似合わぬ詩的なセリフを言いまくるのだけは勘弁してほしかった。むさい顔自体は検事の役だから構わないが、あの顔でクサいセリフをニヒルぶって言われると、ちょっと・・・

 綾野剛ってのは最近よく名前を目にするから、どんなイケメンかと期待してたのに、がっかり・・・。ただのヤンキー顔というかチンピラ顔というか、韓流顔とも言えるし、とにかく渋谷で石を投げたら当たりそうなぐらい十人並みの顔じゃん・・・。いえこれは、綾野剛自体への感想であって、映画の役柄には合ってて良かったし、配役に文句はないですよん。

 それにしても出し惜しみなしの沢尻エリカ、顔はもちろん、全身きれいだ〜〜〜♪

 そしてこの作品の一番素晴らしいところは、アイドルはあくまで女の子たちのアイドルであって、男に媚びるアイドルではないところ。完璧に女性目線の女性のための映画。某サイトで頭悪そうな(恐らく女は男に媚びてなきゃいけないと信じている)男どもがこの映画をけなしているのを読んで、確信した。沢尻エリカの美しい裸やからみを見たいだけの男はともかく、基本的には男が見ても面白くないんだろうな。

 でも、最後の怪しい店のエピソードは不要。原作にあるのかもしれないけれど、あれだけはちょっと勘弁してほしかった。あれがなければ最高だったのに、あれでかなり評価下がったと思うよ。

鑑賞日:2013年3月12日
製作:2012年・日本


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