☆ 花筐/HANAGATAMI

監督:大林宣彦
出演:窪塚俊介
   満島真之介
   長塚圭史
   矢作穂香

 これはかなり手強い・・・。「“戦争三部作”の最終作」というからシリアスな作品を想像していたのだが、いきなりコメディタッチ。大林作品はあまり見たことがないので「いつものこと」なのかどうか分からないが、構成も編集も独特。さらっと楽しめないこともないが、考え始めてしまうとかなり難解だ。

 おまけに、長い・・・!

 声高に反戦を叫ぶわけでもなく(反戦映画なのになんで「ネトウヨ」DHCが協賛してんだよ?!)、開戦前夜の日本を舞台にした普通の青春群像劇として見られないこともない。原作にどの程度忠実なのか分からないが、若い男女3人ずつプラス美しいおばさまの、7人の複雑な恋愛模様のお話でもある。

 兄に比べると印象が薄い窪塚俊介だが、狂言回しの道化役をなかなかうまく演じている。それぞれに特徴的な美少女3人も、負けずに美しいおばさまも、適役(個人的には、門脇麦がどうしても苦手だけど)。二枚目役を一手に引き受けてる満島真之介も、見事なまでに三枚目の柄本時生も、なかなかいい。

 しかし、長塚圭史だけはあり得ないミスキャスト。眉毛がなくて額のはげ上がったおっさんが、なんで大学生だったり門脇麦の幼なじみだったりするのさ・・・??? あの顔、マジで気色悪いんですけど。からまねばならない女優が気の毒になるほど。ってか、常盤貴子と結婚してるの?! あんな美人がどうして?????

 かと思えば76年後の主人公が伊藤孝雄だったりして、動きも軽快だし、どっからどう見ても100歳近いように見えませんけど・・・

 突っ込みどころはいろいろあれど、まあまあ楽しめてしまったし、泣ける場面も結構あった。なんか原作が気になるけど・・・読んじゃおうかなぁ〜

鑑賞日:2019年2月12日
製作:2017年・日本


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