監督:PAUL GREENGRASS
出演:MATT DAMON
BRENDAN GLEESON
KHALID ABDALLA
軍隊の不条理さ、国家というものの不条理さ、イラク「侵略」戦争の不条理さを描いて、実に硬派な作品。ありもしないもののために命懸けで働かされる末端兵士はたまったものではない。もっとたまったものではないのは、たまたまイラクに生まれてしまったというだけのイラク一般市民。もちろんイラクに限らず、アフガニスタンでも、中東やアフリカの紛争地帯でもどこでも常に、戦禍の一番の犠牲者は単に不運な場所に生まれてしまっただけの一般市民だ。
それにしても、元々政治や社会情勢に興味がない人、大手マスコミの言うこと書くことを鵜呑みにして自分で考えもしない人たちには、かなり難しい内容だろうな。ってか、そういうバカは最初からこんな硬派な映画を見ないのか・・・。でも、そういう人たちに訴えかけなかったら、こうした作品を作る意義が半減してしまうし、難しいところであるな・・・
・・・ってか、今さらだけどこれってもしかしてアクション娯楽作品だったりする・・・??? 考えてみれば、主人公はブラッドリー・マニングのような目に遭ってもおかしくないのに、終わり方があり得ないぐらい平和だったもんな。
鑑賞日:2011年6月20日
製作:2010年・フランス/アメリカ/スペイン/イギリス