☆ はだしのゲン

監督:山田典吾
出演:佐藤健太
   三国連太郎
   左幸子

 子どもに見せて大丈夫かどうか、まず自分で見てみた。よく見聞きするイメージで、原爆投下後の悲惨なシーンのオンパレードかと思って身構えていたのだが、実際は原爆前のシーンがほとんど。投下後の悲惨なシーンももちろんあるが、身構え過ぎていたせいか、意外にあっさりしていると感じた。

 適度なユーモアと笑いを織り交ぜつつ、戦争の悲惨さと人間の愚かさを訴える。大声で反戦を訴える父を持ち、非国民の子と差別されている主人公自身が、励ましてくれた朝鮮人の青年を平気で傷つけるという矛盾。差別の根深さ、人間という生き物の醜さ。

 思うことはいろいろあるが、とにかくこうした作品が排除される世の中にだけは、なってほしくない。(実際、なりつつあるのだが・・・)

 子どもの頃、テレビでよく見た、昭和の名優たちがたくさん出ていて懐かしい。

鑑賞日:2017年10月19日
製作:1976年・日本


− ビデオ感の目次に戻る
− 映画関連コーナー目次に戻る
− トップに戻る