監督:篠田正浩
出演:中井貴一
鶴田真由
上川隆也
葉月里緒菜
豊臣秀吉が天下を取っていた時代の、伊賀忍者を主人公にした歴史ドラマ。原作は、司馬遼太郎の小説。
私は歴史にまったく興味がないので予備知識がなく(織田信長→豊臣秀吉→徳川家康、という名前と順番を知っている程度)、複雑な人間関係や時代背景を把握するのにエネルギーを浪費してしまった。元々ある程度の知識があれば、もっと純粋にストーリーに集中して楽しめただろう。映画を作る側としても、私のような観客のためにある程度説明的な部分を入れざるを得ない。複数の人物を丁寧に追っていることもあり、138分という長編作品になっている。
忍者が主人公といっても、内容は運命に翻弄される人間たちのドラマ。戦いの場面は少なく、「いかにも」な忍者アクションはほとんど登場しない。それにしても、あまりに不格好な葉月里緒菜の短刀の扱いには、苦笑。あんな忍者、いるか!
立派な城や町並みは、CGを使って再現したらしい。見事なものである。
日系米国人の星、マコさん(マコ・イワマツ)が、豊臣秀吉役でいい味出しまくっている。
自分とは、運命とは、人生とは、一体なんなのか、考えさせられる。
鑑賞日:2002年3月10日
製作:1999年・日本