☆ THE FIGHTER

監督:DAVID O. RUSSELL
出演:MARK WAHLBERG
   CHRISTIAN BALE
   MELISSA LEO
   AMY ADAMS

 よくできてる作品なんだとは思うけど、特に前半は、途中で見るのをいったん止めてしまったほど不愉快で耐え難い。貴重な時間を使ってなんでこんな不愉快な思いをしなければならないんだ?!と思ったものの、でも途中で見るのを止めるというのはたとえどんなにつまらない作品でも私の主義に反するし、ここで止めたらここまで見た時間がもっと無駄になると考え直し、がんばって最後まで見た。

 なにが許し難いって、柄が悪くて傲慢な母親と、不細工で下品でいかにも頭の悪そうな7人の娘たち(そもそも子沢山という時点で、私的にはかなりひいてしまう)が本当に許し難く、見ているのがとてつもなく苦痛だ。さらに、迫真の演技過ぎて気色悪過ぎ不愉快過ぎのCHRISTIAN BALEも、アカデミー賞受賞の熱演なのは分かるけど、見ていてイライラしっぱなし。もっとイライラするのが、こんな馬鹿家族に振り回される情けない主人公。

 終盤では兄も母も急にまともになっちゃったりするんだけど、あそこまで堕ちた人間がそんなに簡単に立ち直れるもんか!とか、あれだけ馬鹿で傲慢なまま人生の大半を生きてきた人間が急にいいヤツになるもんか!とか、ひねくれた見方しか出来ずじまい。実話に基づいてるそうだけど、その辺、実際のところはどうなんだろうねぇ。

 とまあ、最初から最後まで今ひとつ盛り上がれなかった、期待外れの作品だった。一番の原因は、主人公があまりに陰が薄くてお人好し過ぎで、全然感情移入できないところだろうな。主人公の恋人が頑張って戦ってくれてるけど、本人は本当にお人好しで情けなくて、見ているほうはちっともすっきりできずにイライラがどんどん募っていく・・・。もし彼女がいなかったら、この男、いったいどうなっていたことやら・・・

 それにしても単に家族だとう理由で、自分の足を引っ張るだけの連中をあそこまで大事に思えるもんかねぇ・・・?(もちろん、人それぞれだけど・・・)

鑑賞日:2012年2月11日
製作:2010年・アメリカ


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