監督:OLIVER HIRSCHBIEGEL
出演:MORITZ BLEIBTREU
CHRISTIAN BERKEL
MAREN EGGERT
かな〜り後味の悪い、陰惨な映画。おもむろにインサートされる回想シーンや女性の行動がうっとうしくて、こんな映画にラブロマンスはいらないと思いながら見ていたのだが、あの女性が登場しなかったらあまりに暗過ぎて見ていられなかったかも・・・と後半になって思い直した。一服の清涼剤みたいな(?)ラブロマンスがあってなおかつ、見終わった後はどんよりとしたイヤ〜な気分になり、眠いのになかなか寝付けなくなってしまった。
この作品はもちろんフィクションなのだが、似たような実験は実際に行われたことがあり、この映画みたいになりそうだったので(?)途中で中止されたそうだ。こんな実験をして何の意味があるのかどんな成果を期待するのか全く理解不能だが、映画のネタとしては斬新でいいかもね。
実際こうした現象は、プロの看守と罪人である囚人との間よりは、戦場に送られた兵士と罪人でもなんでもない捕虜との間に顕著に起こっているのだろうな。最近だって、イラクから流出した写真とか、元イスラエル兵@救いようのないバカ女が自分のプロフィールに使った写真とか、サンプルには事欠かない。
それにしても、看守役のリーダーみたいなヤツって、普段はよほど虐げられて鬱屈した生活を送ってるんだろうな。ってか、所詮はみんな金のためにやってるんだから、途中で我に返って止めろよ。あな恐ろしや・・・
で、教授はどうなったの?とか、罪に問われたのは看守役のリーダーみたいなヤツだけかい?!、隠しカメラを持ち込んだ意味は???、取材費はもらったの?、で結局みんな金はもらえたの?・・・なあんて、こんな映画に結論を求めるのは野暮ってもんですね。ハイ。
(ところで、邦題の「es[エス]」ってなにさ???)
鑑賞日:2010年8月16日
製作:2001年・ドイツ