監督:WILLIAM WYLER
出演:TERENCE STAMP
SAMANTHA EGGAR
出演者ほぼ2人だけ、の心理劇。SAMANTHA EGGARの終盤のやつれ方は真に迫ってるけど、自分の身が危ないって時にいささか軟弱過ぎ、おっとりし過ぎ。「じゃ一体全体、どーすりゃいーんだよ!!!」ってな絶望感、悲壮感は、よく出てるけど。
やっぱなんといっても、TERENCE STAMPがすごい。カルト俳優と呼ばれるだけのことはある(?)。ジュード・ロウ系の二枚目顔を時々ゆがめながら、基本的にはどこまでも冷徹に、誘拐してきた犠牲者を追いつめていく。鬱屈してるしゆがんでるし、社会全体をひがんでるし、とんでもなく狂ってはいるんだけど、ピカソや「ライ麦畑でつかまえて」に対する感想なんか、なかなか鋭いところを突いてたりもする。
鑑賞日:2004年10月23日
製作:1965年・イギリス/アメリカ