☆ 血と骨

監督:崔洋一
出演:ビートたけし
   鈴木京香
   新井浩文

 壮絶の一言。「ろくな死に方しない」というのは、まさにこういう人のことを言うんだろうな。妻にも子どもにも仲間にも部下にも暴力をふるいまくった人生の中で、たった一人、ある愛人に見せた優しさと愛情が、主人公にも「人の心」があったことを物語る。

 なんか、この手の映画って画面が暗いんだよね。登場人物が多い上に、親族だの舎弟だのと関係が複雑。さらに名前も覚えにくいし(私が人の名前を覚えるのが苦手なだけかもしれないけど)、暗くて顔もはっきり見えないし、たけし以外の登場人物が誰なのかよくわからないままに見ていた場面も多々あったりして・・・

 それにしても、たけし、安定した演技力もさることながら、実年齢を考えるとかなり若い! いやー、大したもんです。こういう役をやらせると、右に出る者はいないね。

 見ていて楽しかったり、後味が良かったりする作品ではないけれど、いろいろと考えさせられる。戦中から戦後の混乱期、高度成長期にかかる時代背景の変化も興味深い。

鑑賞日:2005年7月6日
製作:2004年・日本


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