監督:CLINT EASTWOOD
出演:ANGELINA JOLIE
MICHAEL KELLY
JEFFREY DONOVAN
JOHN MALKOVICH
EASTWOOD作品だけあって、全体に重苦しくて暗いものの、彼の他の作品と比べると微妙に明るいかもしれない。
まず、80年前のロサンゼルス近郊の映像の美しさに見とれているうちに、映画の中に引き込まれていく。当時は、ロサンゼルス近郊にも路面電車が走ってたんだなぁ。
ANGELINA JOLIEは、得意の(?)アクションもお色気も封印して、分厚い唇に真っ赤な口紅を塗って悲劇の母親を熱演。実はこの人、演技派だったっけ、と思い出させてくれる。
他ではあまり評価されていないみたいだけど、私はJASON BUTLER HARNERの怪演も見事だったなあと思う。完全にいっちゃってる感じ、気違いにありがちな妙に神経質な感じが、よく出ていた。
その他、主要キャストの名優たちはもちろん、いかにも底意地が悪そうに見える病院の職員たちや本当に怒っているデモの参加者たち、裁判を傍聴しているエキストラの1人ひとりまで、適切なキャスティングと演技指導で完璧に役になりきっている。
JOLIE演じる悲劇の母に感情移入しながら物語に入り込んでいると、約2時間20分という長い作品もアッという間だ。急がず、はしょらず、数年間にわたるできごとを丁寧に描いていたら、長くなるもの仕方がない。(ただ、無銭飲食をしていたおっさんが誰だったのかは、私には分からなかった。まさか本当に父親・・・???)
ところで、誰も突っ込んでないというか、そんなところに突っ込んではいけないような雰囲気の作品ではあるんだけど、当時の電話交換局ってみんなローラースケートはいて勤務してたの??? 広大な倉庫じゃあるまいし、普通に歩いたほうが安全で早そうなんですけど・・・
鑑賞日:2009年3月11日
製作:2008年・アメリカ