☆ BOWLING FOR COLUMBINE

監督:MICHAEL MOORE
出演:MICHAEL MOORE
   CHARLTON HESTON
   MARILYN MANSON

 直前に見た2作品がハズレだったんで、固そうなところを選んでストリーミングで視聴。実はこの超有名な、絶対に自分が気に入りそうな作品、未だに見ていなかったのである。タイトルにどうして「ボーリング」とつくのか、ようやく分かったよ。

 銃の問題を中心に、人種差別にまで踏み込んで、MOORE監督お得意の突撃取材に資料映像をうまく組み込み、見応えのある作品に仕上がっている。この監督は本当に素晴らしいと思う(痩せてたら、もっとファンになるんだが・・・)。

 それにしても銃の問題は本当に難しい。誰が考えても結論は出ない。どうしてアメリカ人だけが銃で殺し合うのか? 銃がものすごく普及しているカナダでは、銃による死者は年間ほんの数十人。何故にアメリカだけ、年間1万人以上も銃で殺されるのか。

 NRAは嫌いだけど、単純に銃を規制すればいいという話でもなさそうだ。現に自分だって、銃は結構好きだ。何度も撃ちに行ったし、1日講習会を受けたこともある。自分で銃を持っていないのは、撃つ度に分解清掃するのが面倒だし、しょっちゅう撃ちに行くわけでもないので、借りた方が簡単で安上がりだからである。

 なぜ銃が好きか? まず単純に格好いいから。さらに、例え閉じられた空間で紙の的を狙っているだけでも、マグナムをぶっぱなせばかなりすっきりする。ということで、一般には販売せず、でも射撃場とか決まった場所でだけ資格を持った監督者の監視の元で自由に打てるようにするってのは、どうだ?!(ダメだろーね、「銃で自衛することがアメリカ人魂」みたいな意味不明な信念持ってる連中が多いから)

 しかし驚いたのは、カナダ人は家に鍵をかけないという話。映画を見る限り、昼間だったけど本当にかけてない家がたくさんあるし・・・。泥棒に入られたことがある、と言いながら、でも今でも夜も鍵はかけない、と語るカナダ人たちを見ていると、ちょっとおかしいんじゃないの?!と思ってしまうが、そういう国民性だから銃犯罪が少ないということもあるのだろう。

 でも日本の池田小学校の事件だって秋葉原の事件だって他の通り魔複数殺傷事件だって、銃が簡単に手に入ればもっとひどいことになっていたに違いない。銃はやっぱり、規制するに越したことはないと思うよ。

鑑賞日:2011年6月29日
製作:2002年・カナダ/アメリカ


− ビデオ感の目次に戻る
− 映画関連コーナー目次に戻る
− トップに戻る