監督:GREGORY NAVA
出演:JENNIFER LOPEZ
ANTONIO BANDERAS
MAYA ZAPATA
久々にアナログで骨太な社会派作品を見た気分。今まであまりいい印象がなかったジェニファー・ロペスだが、この作品での熱演に好印象。
実話に基づいているそうだが、ここまでひどくないまでも似たような話は世界中にあるだろう。一般大衆はどこまでも無力で、警察は腐敗し、権力は下々のことなど微塵も考えない。先進国は貧しい国の人々から搾取し続ける。第四の権力と言われたジャーナリズムも、このていたらく。ごくごく一部の社会派ジャーナリストが、文字通り命をかけて報道の良心を守っている。
本当にほんのわずかだけ、溜飲が下がる場面があるものの、基本的にはまったくもって救いのないお話。ただ、こうした作品が作られ、広く公開されることに意味がないとは思わない。世界中で少しでも多くの人に知ってもらうことが、ほんのわずかな希望の光なのだから。
鑑賞日:2009年1月31日
製作:2006年・アメリカ