監督:堤幸彦
出演:佐藤健
水嶋ヒロ
桐谷健太
向井理
最高に楽しめる、青春エンターテインメント。音楽的にどうのこうのと言うヤツなんぞ、見ないでください。そんなの、手品を見ながら種がどうのとくだくだ理屈をこねて、純粋に楽しめない可哀想なヤツと一緒。だってドキュメンタリーでも報道でもない娯楽映画なんだから、素直に楽しめばそれでいいのだ!
とにかくキャストが楽しい。元々それを目当てに見たのだが、大当たり! 佐藤健は、こういう情けない(けど、芯は強情な)キャラが真骨頂だし、中村蒼ともども高校生も余裕の童顔。目玉が飛び出しそうな表情が超可愛い。中村蒼は、どこかで見たことがあるような気がする、妙に親しみがわく顔で好印象。痛快キャラの桐谷健太が意外にいい男であることも発見、本職になれそうなほどの堂々たる歌いっぷりも見事だしすっかり好きになりました。向井理は本当は好きじゃないんだけど、この作品では大人キャラで淡々としてるし、金髪だし(?)、まあいいかな。三浦涼介や蝶野正洋がさり気なく(?)出ていたり、孫(桜田通)がいじめっ子やってるのには、にんまり。
ただ、一番イケてる設定のハズの古川雄大が他のキャストに比べて全くイケてないというか、はっきり言って眉毛も目も鷲鼻も異様に白い肌もすべて気色悪いところがなんだかなぁ。妹役も、作品中のキャラはいいんだけど、忽那汐里本人がどうにも好きになれない(そもそも名前読めないし・・・)。倉内沙莉もあんまり可愛くないしブリブリキャラがウザいし、松下由樹は小林幸子みたいだし(だから、なんだ?!)、女性キャストは全体に今いちかなぁ。
主人公の天才ボーカリストの歌声が一切なしというのは、かなり微妙なところだが、原作者の意向らしいのでまあ仕方がない。それぞれに、自身の魂を揺さぶる歌声をイメージしてくださいってか・・・? でも、もちろん佐藤健がそんな歌を歌うのは無理にしても、最後のライブシーンぐらいは本職の吹き替えでいいから聴かせてほしかったなぁ。歌詞だけテロップで見せられてもイメージわかないし。
それにしても、サングラスをかけようが長髪にしようが、一目でそれとわかる中村獅童の強烈すぎる顔って・・・
鑑賞日:2013年3月17日
製作:2010年・日本