監督:堤幸彦
出演:渡辺謙
樋口可南子
及川光博
渡辺えり子
なんだかもう胸が締め付けられる映像の連続で、切なくて悲しい。どんな病気でもそれぞれのつらさがあると思うけど、脳がやられるほどつらいことはない。自分が自分でなくなっていく、愛しい人が別人になっていく。特に若年性アルツハイマーは、体がまだまだ若くて元気なだけに、本人はもちろん、周囲のつらさは想像に余りある。まだ意識がしっかりしているうちに、まだ自分が自分だと分かっているうちに、いっそ死んでしまえればと思うけれど、実際にはそうもできないのだろう。
それにしても、私だったらこんなできた妻にはなれないだろうなぁ。下手したら心中かも・・・
うちの祖母は今年で97歳になる。さすがに足腰にはがたがきているけれど、毎日のんびり一人で散歩をして、月に一度温泉旅行に行ける程度には元気だ。なにより、頭がまったくしっかりしているのが有り難い。本当に幸せなことである。
鑑賞日:2007年1月10日
製作:2006年・日本