監督:山崎貴
出演:菅田将暉
柄本佑
浜辺美波
舘ひろし
戦争映画といっても、戦争(海戦)のシーンは冒頭のみ。もっとも、それだけでもかなりの迫力で、劇場で観たらさぞや素晴らしかったことだろう。
しかし、あとはひたすら地味な(?)人間ドラマで、菅田将暉なんかほとんどひたすら計測と計算をしているだけなのだが、実にうまく作ってあってこれがまた非常に面白い。2時間を超える長い作品ながら、まったく退屈せずに楽しめる。役者もうまいし、製作側もお見事。全編シリアスながらも、ところどころでクスっと笑わせてくれる。
中盤、菅田将暉、柄本佑、浜辺美波の三人の綱渡り的連係プレイは、見ているこちらもハラハラドキドキ力んで応援してしまう。
ただ終盤に、田中泯演じる平山が「後出しジャンケン」的に日本の未来を予測して理想論を述べるあたりには、ちとシラけてしまった。最近こういうきれい事っぽいメッセージを素直に聞けなくなってしまって、我ながらひねくれてきちゃったなぁ、と残念だ。ってか、そもそも玉砕する運命なら、強度なんかどうでもいいじゃん・・・。
鑑賞日:2021年2月11日
製作:2019年・日本