監督:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
出演:ガエル・ガルシア・ベルナル
エミリオ・エチェバリア
ゴヤ・トレド
なんとも滅茶苦茶な映画である。最初から最後まで映像は暗めで、「ハッピー」のかけらもない内容を象徴しているよう。
タイトルは、「犬のような愛」という意味だそうで、全編を通じて犬が重要な役割を果たしている。
別々に展開する3つの物語が、1つの交通事故で交差する。それぞれのストーリーの並べ方を一歩間違うと訳がわからなくなってしまいそうだが、比較的うまく構成されている。3つの話とも、基本的に悲劇である。悲劇はいいのだけれど、どうにもリアリティに欠けていてのめりこめない。モデルの物語はまだ納得できるが、他の物語は「それは違うだろー」と突っ込みたくなる。
ついでに、日本語の字幕の入れ方が最悪。画面右側に縦書きで入っているのだが、その部分の背景映像が薄い色であることが多く、半分くらいしか読めない。ビデオを巻き戻しても一時停止しても、読みとれない。非常にいらいらした。作品に対する印象も悪くなってしまったかもしれない。
鑑賞日:2001年12月12日
製作:1999年・メキシコ