監督:岸善幸
出演:菅田将暉
ヤン・イクチュン
ユースケ・サンタマリア
木下あかり
何よりもまず、長いな、これ・・・。自殺抑止研究会うんぬんの話は、いらないだろう。原作にあったのかもしれないけど、映画化するにあたって大胆に削除してくれたら、全体にもっと引き締まっていただろうに。それに、役名川崎敬三とかいう自殺抑止研究会会長役、気色悪過ぎ、前篇で消えてくれて本当に良かった。
徴兵制うんぬんの話は、まあいいけど・・・原作は寺山修司だし・・・
でもって、菅田将暉が格好いい。完璧な演技派で、どんなダサい役にもなりきれることは以前から知っていたけれど、この作品では珍しく(?)文句なく格好いい。
結局、何も解決していない、誰も和解していない、誰も許していない。この、映画としては中途半端で勇気が要りそうな展開の潔さも、なかなかいい。
ボクシングシーンのリアルさは、期待をはるかに上回り、ぶっちゃけ驚いた。のめり込んだ。展開や結末を知らないという点では、リアルなファイトも結果が決まっている映画の中での戦いも、視聴者にとっては同じことだからね。真剣に手に汗握って見入ってしまった。
それにしても、ヒロインがあまりに不細工過ぎる・・・。あんなAV顔負けのラブシーンを人気の若手女優が演じてくれるはずないのは分かるけど、それにしてももうちょっとマシな人、いたでしょう? バリカンの相手役のほうがよほど可愛いし、いっそヒロインの母親役のほうがはるかに美人で良かった。どうしたらあの美人の母親からあんな不細工な娘が生まれるんだ・・・?
鑑賞日:2018年10月5日
製作:2017年・日本