監督:是枝裕和
出演:福山雅治
役所広司
広瀬すず
吉田鋼太郎
動きを極限まで排した、見事なまでの「静」の映画。アクリル板越し、ガラスやモニタの反射など、徹底して映り込みに凝った映像が印象的。最後の福山雅治と役所広司のオーバーラップは、少々しつこい感じ。
刑事裁判の国選弁護に三人がかりでここまで時間かけて、元取れるの???・・・なぁ〜んて野暮なこと言っちゃ、いけないんだろうな。
広瀬すずはとっても可愛いけど、(障害の内容には触れていないけれど)両足の長さは揃っているわけで、あの若さであそこまで大げさにわざとらしく足引きずって歩かないだろ、と思ってしまった。
結論を出さない終わり方は、あなたなら何を信じる?という、監督からの問いかけか。私は、ばしっと結論を出してくれる映画のほうが好きだな。
終わり方はいいとしても、十字の意味とか何故燃やしたかとか、あれじゃほとんどの観客には意味が分からないままだ。役所演じる殺人犯は以前キリスト教徒だったとか、幼い頃両親に捨てられて教会併設の孤児院で育てられたとか、何か伏線がないとねぇ。でもって、謎を解いた福山がハリウッド映画ばりに「ええ〜〜〜、そうだったのか!」とか大げさに驚いてくれないと。分かるヤツにだけ分かればいいという考えもあるけど、大勢の不特定多数に見てもらうために作ったメジャー作品なわけだし・・・。
鑑賞日:2018年5月7日
製作:2017年・日本