監督:三池崇史
出演:役所広司
稲垣吾郎
山田孝之
伊勢谷友介
珍しく、暇を見つけてもう一度見ようかという気にさせる作品。まずなによりも、役者が揃いすぎ! これでつまらないハズがない。
っていうか、三池監督もたまには真面目に作るんだ! 最後のシーンだけ、相当ふざけていたというか「三池全開」だったけど、それまでの展開をぶち壊すほどじゃなかったし(DEAD OR ALIVEじゃあるまいし・・・)、かなり真剣に良かった。しかし見終わった後でアメリカ公開版は日本版から15分もカットされていることを知り、普段はあまり見ない「DVD特典映像」の「カットされたシーン」をチェック。そして、本当の最後にさらにもう1シーンあったことを発見。どうしてこれ、カットするかなぁ・・・? いや、「山の民」伊勢谷友介がやりまくってるシーンなんてカットして構わないけど(実際、カットされてた)、私ならかなりふざけた戦闘後のシーンはカットして、何故かカットされていた最後の最後のシーンを残すけどなぁ。あと、戦闘シーンもちょこちょこ切られてたけど、私だったら戦闘シーンはすべて残すな。
話が戻るが、冒頭の長々と続く切腹シーンが見ていてかなり痛くて観客はいきなり本気にさせられる。化け物にされた娘の無惨な衝撃の姿は、しばらく脳裏から離れてくれない。山田孝之がチンピラにからまれるシーンは(カットされてたけど)残してほしかったなぁ。だってあれを予感させるチンピラの賭場からの立ち去りシーンは残ってるんだよ、変じゃん。後に山田孝之が家を出る時のセリフは、60年代のオリジナル作品の踏襲らしいけど実にしびれる。
戦闘シーンでは、実は一番強いんじゃん?!ってな山の民、伊勢谷友介がいい味出してる。仲間に加わる時の頭硬いぞシーンはカットされてたけど・・・ってか、劇中のセリフじゃないけどお前は不死身か?!
そしてそして稲垣吾郎の怪演。別に稲垣吾郎じゃなくてもいいじゃん!とか、どうして稲垣吾郎?とか思うけど、あのシレっとした無表情にこれはこれでいいか、という気もしてくる。稲垣吾郎、嫌いじゃないし。
鑑賞日:2011年7月27日
製作:2010年・日本