この映画を観るにあたり、よせばいいのに(?)旧スーパーマンシリーズ全4作のビデオを借りてきて、一気に見てしまった・・・。旧シリーズについては、「遠い昔に多分テレビで見たことがある」という程度の記憶しかなく、今になって改めて見てみたところ、「スーパーマンって、コメディだったの???」という感想しか浮かばなかった。シリーズ第3第4作が駄作だというのは、さすがに世間一般の共通認識と見えて、今回の「SUPERMAN RETURNS」は第2作の続き、という位置づけらしい。だから死んでしまったハズのスーパーマンの育ての母が、生きていたりする。
まず「新スーパーマン」が、いい男ではあるんだけど、スーパーマンとしては今いち。顔がクリストファー・リーブにちょっと似てるから選ばれたんだろうけど、平均よりは体格がいいにしても、スーパーマンにしては小柄過ぎて説得力がない。普段の眼鏡も、リーブがかけていた巨大な眼鏡と違ってごくごく普通。あんな眼鏡をかけたところで、誰がどう見たってスーパーマンじゃん。変装になってないよ。こういう細かいところからして、いちいち白ける。リーブは、背中を丸めたダサダサ眼鏡男から、超二枚目スーパーマンへの変貌ぶりが実に見事で、魅力的だった。確かにあれなら、同一人物だとはなかなか見破れまい。
全体的に見ても、特撮はそれなりに見事だけど、だらだらと長くて(2時間半以上)途中で退屈してしまう。
一番許せないのは、今回のメインになっていると思われるストーリーライン。とてつもなく陳腐でご都合主義で安直な馬鹿馬鹿しい筋書きに、白けまくり。他の作品にもありがちだけど、不自然に強引に「実は誰々の子どもだった」とか、たった1回の関係で子どもができた(しかも大抵は、男のほうは死亡か行方不明)とか、本当に止めてほしい。まったくもって古くさくて陳腐で、ご都合主義も甚だしい。もっとマシなアイデア、考えられないのか?!
鑑賞日:2006年7月4日
映画館:UA CINEMA 6
マリナデルレイ
URL:http://supermanreturns.warnerbros.com/