これまでのキングコングとは趣を変えて、「ゴジラ対キングギドラ」みたいなノリ。実際、そういう狙いで続編も作るらしいこと、見終わってから知ったが、「そうでしょう、そうでしょう」という感じで納得。
というわけでこの映画、人間は本当におまけ、もしくは害虫程度の存在。なので、主人公もヒロインも、驚くほど地味〜な感じで、アクションもほんのわずか申し訳程度。兵士より「反戦カメラマン」の攻撃の方が敵にダメージ与えてるし・・・。主人公は「ジャングルでのサバイバルに精通した英国陸軍特殊空挺部隊の元兵士」って、その特殊能力、まったく活用してないから誰でも良かったんじゃん・・・???
SAMUEL L. JACKSONが実に憎々しいヒール役で、人間の中で唯一、印象に残る存在感。
それにしても、突っ込みどころが満載過ぎる。どうせファンタジーとばかりに、リアリティは気持ちいいほど無視。ヘリが全機墜落したというのに、あんなに大勢無傷で生き残るかよ! いやいや無傷どころか、まるで家を出てきたばかりですってぐらい、体も服もぴかぴかにきれいで擦り傷一つ汚れ一つない。30年着たきりだったはずの軍服も、数回使用しただけです!ってぐらいきれいだしねぇ。このあり得ないような手抜き感、感動的ですらある。
プテラみたいのに一人さらわれた時も、どうして他の全員ボーッと突っ立って見送ってるのか?! 普通、人間側は我先に隠れるだろうし、プテラ側は(何羽もいるんだから)次々と襲ってくるだろ?!
とまあいろいろ書いたけれど、過去最大だというコングのリアルさは実に見事で、大画面で観る価値あり。怪獣映画のノリで、コングをはじめとする怪獣たちをお目当てに観に行ってください。(間違っても人間に期待しないように)
製作:アメリカ
鑑賞日:2017年3月19日
映画館:AMC Puente Hills 20
ロウランド・ハイツ