最初に言ってしまうと、かなりキた。音楽が終わっても、なかなか席を立てなかった。周囲の人も同様だった様子。
素人が撮影したドキュメンタリーのような、ぐらぐら揺れて、ぶちぶちと切り替わる画面に、最初は酔いそうだった。意図がわからず、なんだ?!と思っていると・・・。突然、まるで「もちろん、あれはわざと。ちょっと本気を出せば、こんなもんさ」と言わんばかりに見事なミュージカルが始まる。変わるのは撮影手法だけではない。それまで不細工で鈍くさく見えていた主人公が、急に輝くような笑顔を見せ、生き生きと歌って踊り始める。
この唐突さが、だんだん心地よくなり、画面の揺れも気にならなくなってくる。
いくつかのレビューを読んでいたし、展開もなんとなくわかっているつもりだったのだが、物語は途中から予想もしなかった方向に進んでしまった。・・・なんというか、これを読んでから映画を観た人も楽しめるようには、コメントできない。同様に、オフィシャルサイトも映画を観た後でゆっくり見て、余韻を楽しみ、登場人物への愛おしさをかみしめたい。
最後に、BJORKの演技に脱帽。
鑑賞日:2000年10月9日
映画館:LANDMARK NU-WILSHIRE
サンタモニカ
URL:http://www.dancerinthedark.net/