□ TURBULENCE

監督:ROBERT BUTLER
出演:RAY LIOTTA
   LAUREN HOLLY

 一体「TURBULENCE」とは何ぞや、と思ったら乱気流、騒乱、大荒れ、のことだそうです。確かに、この飛行機を舞台にした密室パニック映画は乱気流にも騒乱にも遭うので、なかなかうまいタイトルです。日本公開時のタイトルを考える人は、かなり悩むのではないでしょうか。

 これぞサイコ野郎といった風貌のレイ・リオッタは、「不法侵入」でも一見いい奴に見えて実は気違いという役柄でしたが、まさにはまり役です。私には一見いい奴にも見えないのですが、格好いいと思う人もいるのでしょう。主人公ホリーは、特に美人でもありませんが、なかなかいい演技をしています。設定がただのスチュワーデスですから、「T2」のリンダ・ハミルトンや「エイリアン」のシガニー・ウィーバーのような活躍を期待してはいけませんね(^^;...。

 内容はパニック&サイコ・スリラーで、特筆に値する部分もないのですが、期待通りに物語は進行してゆきます。最近のジェット機はここまで自動化されているのか、などと変なところに感動してしまいました。これもストーリーとは関係ないのですが、飛行機がパーティー会場につっこむ場面にちらっと登場するオリエンタルの俳優さん(ロス在住時代に一度バーで目撃して、彼がカラオケマイクを持った瞬間にバーの雰囲気が一転し彼を知らなかった人まで大喝采だったのを見て、この程度の俳優でも非常にオーラを持ったエンターテイナーであることに感動し、ハリウッドの奥の深さを知ったのでした。彼はかなりのメジャーな作品に台詞のあるエキストラとして登場、「ランボー2」でスタローンに大岩の前で逃げるところを殺されるベトナム兵と言えば、わかる人はわかるでしょうか)を見て、「また出てる」と個人的に嬉しくなってしまいました。ついでに、この映画で一番印象に残ったいい役は、ホリーの操縦を外からアシストするパイロットでした。

 本筋とあまり関係のないところでばかり、やたらと感動してしまった私でしたが、それなりに楽しめました。悪くないと思います。

鑑賞日:1997年2月2日
映画館:UNITED ARTISTS CRITERION
    ミッドタウン


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