一言で言うと「寒そ〜！」な映画です。監督は「日本とアイスランドには共通点がたくさんある」と言っているそうですが、確かに捕鯨国どうしとはいえ日本はあんなに厳しい自然ばっかりじゃないぞ、沖縄も小笠原もあるぞ、という感じです。

　設定には少々無理を感じますが、どうやら実話を題材にしているようです。お話は東京に始まり、おもむろに主人公はアイスランドに行ってしまいます。もう、キョ〜レツに寒そうな景色がバンバン登場します。主人公が何度かアイスランドの感想を聞かれ「変な国」と言っていますが、本当にあんな人たちばかりがいるのだったら、正に変な国です。

　ストーリー展開は悪くはないのですが、どうも焦点がぼやけてしまっているように思います。道中、謎の人物がいろいろ登場しますが、どれも今一つキャラクターが弱いように感じました。おもむろな終わり方といい、結局何を訴えかけたかったんだ？という気分になってしまいます。

　最も、あんな極寒の地での撮影には感服しますし、滅多に見ることのできないアイスランドの大自然が楽しめます。紀行物だと思って見に行くのもいいのではないでしょうか。

鑑賞日：1996年5月31日
映画館：ANGELIKA FILM CENTER
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