思わず見終わった後で「う〜ん」とうなってしまう映画です。皆が「訳がわからない」と言っていましたが、確かに「フィッシャー・キング」のギリアム監督の作品だけのことはあります。
この映画の見所としてはウィリスとピット、特にゴールデン・グローブ賞で「助演男優賞」を受賞したピットの鬼気迫る演技でしょうか。よくもまあ、という感じで本当に見事に狂人を演じています。彼は完全にアイドルから演技派へと転向したようです。ウィリスの方もハマり役ではあります。最初の小汚いおっさんぶりといい、後半だんだんいい男に見えてくるところといい、面目躍如といったところでしょうか。
ストーリーは途中まで結構面白いのですが、結論がないというのか「だから何なの?」という感じです。ただ、なんとなく味があるといいますか、不思議な作品です。ギリアム監督の作品の好き嫌いの分かれるところでしょう。
かなり話題になった作品ではありますし、おそらくアカデミーでも何らかの受賞があるのではないかと思われますし、見ておいて損はないと思います。
鑑賞日:1996年2月4日
映画館:BROADWAY CINEMAS
サンタモニカ