お馴染み、ジャン・クロード・バン・ダムのアクション映画です。今回のバン・ダムはタイムマシーンを使って違法行為をする犯罪者をつかまえる警察官の役です。やっぱりバン・ダムはマシンガンで撃ちまくるより、体をはった戦いの方が似合います。今回もちゃんとお約束の股割りのポーズをして体の柔らかいところを見せています。

　バン・ダムの映画はスタローンやシュワルツネッガーの作品と比べるとどうしてもお金の遣い方が少ないのですが、その辺はバン・ダムの鍛えあげられた肉体でカバーしてそれなりに面白い作品になっています。共演にも特にビッグネームは出てきませんが、皆うまく演じています。タイムマシーンが使われている設定が10年後というのに少し無理を感じますし、自動運転の車ももう少しスマートなデザインにできなかったものかと思ってしまいますが、その辺はご愛敬。バン・ダムが日本で自らコマーシャルに出演して宣伝しているガムを食べるというお茶目なシーンも出てきますのでお見逃しなく。

　同じ近未来警官アクション物のスタローンの前作「デモリッションマン」には予算の額では遠く及びませんが、ストーリーはこちらの方が面白いと思います。スタローンやシュワルツネッガーもやはり寄る年波には勝てませんし、何よりもバン・ダムの筋肉は見せかけではなく本当に強いところが魅力ですが、いま一つ作品に恵まれないようです。本編上映前の予告でバン・ダムの次作「ストリートファイター」（おそらく人気ゲームの映画化と思われます）が流れた時には思わず館内から失笑が漏れていました。バン・ダムはもっと人気が出て、もっと良いスポンサーがついてもおかしくないと思うのですが。

鑑賞日：1994年9月26日
映画館：AMC CENTURY 14
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