☆ DEATH AND THE MAIDEN

監督:ROMAN POLANSKI
出演:SIGOURNEY WEAVER
   BEN KINGSLEY
   STUART WILSON

 なかなか展開の読めない映画です。場面のほとんどが家の中で、まるで舞台劇を見ているようです。ある一夜のできごとを描いた心理サスペンスとでも言いましょうか。

 暗い過去の経験を忘れることができずに、夫以外の人間との接触をできるだけ避けて人里離れた海辺に住む女性。その家にある夜偶然に一人の男が尋ねてきたことからとんでもない出来事が起こります。この映画でのシガニー・ウィーバーは、過去の記憶のためにほとんど狂気に近い行動をする女性を演じていて鬼気迫るものがあります。もともと決して優しい顔立ちはしていない彼女ですが、見ていて本当に恐ろしくなるようです。また誰が正しいのか嘘を言っているのか、彼女は本当に狂っているのか、最後まで全くわからないところもこの映画の見所です。次にどうなるのか全然予想がつかず、見ていてドキドキします。やはりこれは被告・原告・審判という役を見事に演じきっているベテラン3俳優の力によるところでしょう。

 私は予備情報ほとんど無しで見たので、意表を突く展開に驚きましたがかなり楽しめました。ただ必要もないのにウィーバーのごつい体を見せるのだけはやめて欲しかったです。派手なアクションや大がかりなセットなど何もありませんが、かなり質の高い作品だと思います。

鑑賞日:1995年2月3日
映画館:MANN CRITERION
    サンタモニカ


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